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矯正治療のレントゲンは安全?被ばく量・回数・子どもや妊娠中の影響を専門医が解説

矯正治療ではレントゲンを何回も撮るって聞いたけど、放射線って大丈夫なの?」

被ばくが心配で、治療を始めるのをためらっている…」

矯正相談の場で、このようなご質問をいただくことは決して少なくありません。

特に、インターネットやSNSで「放射線」「被ばく」という言葉を目にすると、

どうしても

「体に悪そう」

「将来に影響が出るのでは?」

と、不安になってしまいますよね。

結論からお伝えすると、

歯科矯正で使用するレントゲンによる被ばく量は非常に少なく、適切に管理された環境で行われる限り、健康への影響はほとんど心配ありません。

この記事では、

  • 矯正治療でなぜレントゲンが必要なのか
  • 実際の放射線量はどのくらいなのか
  • 日常生活の被ばく量と比べるとどうなのか
  • 子どもの矯正への影響
  • 妊娠中・妊娠の可能性がある場合の考え方

といった疑問について、

矯正専門医の視点から、できるだけ分かりやすく解説していきます。

矯正治療でレントゲンはなぜ必要なの?

歯並び
噛み合わせ
矯正
歯科矯正

矯正治療は、単に「歯並びをきれいにする」治療ではありません。

歯は顎の骨の中に根を張り、上下の噛み合わせの成長、筋肉バランスと密接に関係しています。

そのため、矯正治療では

  • 歯の表面
  • 歯の根の状態
  • 顎の骨の形や大きさ
  • 噛み合わせのズレ

といった目では見えない情報まで含めて、総合的に診断する必要があります。

レントゲン検査を行うことで、以下のようなことが分かります。

  • 歯の本数・位置・向き
  • 歯の根の長さや形
  • 顎の骨の大きさや左右差
  • 骨の中に埋まっている歯(埋伏歯)の有無
  • 虫歯歯周病の進行状態
  • 親知らずの位置や向き

これらは、視診や写真だけでは正確に把握できません。

安全で無理のない矯正治療計画を立てるために、レントゲンは欠かせない検査なのです。

矯正治療で撮影する主なレントゲンの種類

パノラマレントゲン

矯正歯科 品川 矯正認定医 品川矯正歯科 レントゲン
パントモ

上下すべての歯と顎の骨を一度に確認できるレントゲンです。

矯正治療の初診時や、治療途中の確認、治療終了時などに撮影されます。

歯の本数や位置、親知らずの状態、骨の異常などを広い視野で把握できます。

セファログラム(頭部X線規格写真)

セファロ 頭部 レントゲン

横顔の骨格や上下顎の位置関係、歯の傾きなどを分析するためのレントゲンです。

矯正専門医院では、

などを評価するために、非常に重要な検査です。

治療前後で比較することで、

「どのように骨格や歯の位置が変化したか」を客観的に評価できます。

デンタルレントゲン

レントゲン

特定の歯を詳しく確認するための小さなレントゲンです。

虫歯や歯根の状態、歯周病の進行などを詳細に確認する際に使用されます。

実際の放射線量はどれくらい?

ここが一番気になるポイントですよね。

矯正治療で使用するレントゲンの被ばく量(目安)

レントゲン
放射線
放射量
Sv
  • パノラマレントゲン:約 0.01〜0.03mSv
  • セファログラム:約 0.01mSv
  • デンタルレントゲン(1枚):約 0.001〜0.005mSv

※mSv(ミリシーベルト)は放射線量の単位です。

これらは、医療被ばくの中でも極めて低い水準に分類されます。

日常生活の放射線量と比べてみると?

実は私たちは、日常生活の中でも自然に放射線を浴びています。

日常生活での被ばく量(目安)

つまり、

矯正治療で撮影するレントゲン1回分の被ばく量は、飛行機移動や自然被ばくと比べても非常に少ないことが分かります。

レントゲンは何回くらい撮るの?

「矯正治療中は毎回レントゲンを撮るの?」

と心配される方もいらっしゃいますが、実際にはそうではありません。

一般的には、

と、数回程度がほとんどです。

毎月の調整ごとにレントゲンを撮影することは、通常ありません。

子どもの矯正でも大丈夫?

小児矯正
子供
矯正
Ⅰ期治療

小児矯正では、成長途中のお子さんへの影響を心配される親御さんも多いと思います。

結論から言うと、

適切に管理された歯科用レントゲンによって、健康被害が生じる可能性は極めて低いとされています。

さらに、

  • 最新のデジタルレントゲン機器
  • 防護用エプロンの使用
  • 必要最小限の撮影回数

といった対策により、安全性は以前よりも大きく向上しています。

妊娠中・妊娠の可能性がある場合は?

妊娠 妊娠中
妊婦
矯正治療

妊娠中、または妊娠の可能性がある場合は、必ず事前にお伝えください。

歯科用レントゲンは照射範囲が口元に限定されており、腹部からも距離がありますが、

原則として緊急性がない場合は撮影を延期します。

やむを得ず撮影が必要な場合でも、防護用エプロンを使用し、影響が出ないよう最大限配慮します。

レントゲンを撮らずに矯正治療はできないの?

「被ばくが心配だから、レントゲンなしで矯正したい」というご希望をいただくこともあります。

しかし、

正確な診断を行わずに矯正治療を進めることは、むしろリスクが高いと言えます。

  • 歯根が短い歯を無理に動かしてしまう
  • 骨の限界を超えて歯を動かしてしまう
  • 噛み合わせの問題が残る

こうしたトラブルを防ぐためにも、

必要なレントゲン検査は「安全な矯正治療のための投資」と考えていただくことが大切です。

品川矯正歯科での考え方

当院では、

  • 矯正専門医による診断
  • 必要最小限のレントゲン撮影
  • 最新のデジタル機器による低被ばく
  • 患者さんへの丁寧な説明

を大切にしています。

「なぜ撮るのか」

「どのくらいの量なのか」

をきちんとご説明し、

納得してから検査を受けていただくことを心がけています。

まとめ|正しく知れば、過度に怖がる必要はありません

  • 矯正治療で使用するレントゲンは被ばく量が非常に少ない
  • 日常生活や飛行機移動と比べても微量
  • 正確な診断と安全な治療のために不可欠
  • 必要最小限・安全管理のもとで行われている

放射線と聞くと不安になるのは当然です。

しかし、正しい知識を知ることで、安心して矯正治療に臨むことができます。

監修歯科医師
山口祐希
日本矯正歯科学会 認定医

略歴
平成25年3月 鶴見大学歯学部卒業
平成25年3月 歯科医師免許取得(歯科医籍番号第172108号)
平成26年4月 鶴見大学歯学部 歯科矯正学講座入局 臨床専科生
平成27年4月 鶴見大学大学院歯学研究科(矯正学講座)入学
平成31年3月 鶴見大学大学院歯学研究科(矯正学講座)修了
平成31年3月 学位取得(博士(歯学))
平成31年4月~令和2年3月 鶴見大学歯学部附属病院 臨床助手(矯正科)
令和1年10月 日本矯正歯科学会 認定医取得
令和2年4月~ 常盤矯正歯科、多数の病院勤務(フリーランス)
令和7年11月 品川矯正歯科 開業

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