子どものマウスピース型矯正装置(インビザラインファースト)とは
アライン・テクノロジー社が開発した小児専用のマウスピース型矯正装置です。
対象は混合歯列期(5〜10歳頃)。永久歯が生えそろう前に歯列や顎の成長をコントロールする「第1期治療(I期治療)」に用いられます。
従来の小児矯正では、床矯正や拡大装置、固定式ワイヤーが一般的でしたが、これらは動かせる方向が限られる/清掃性が低い/金属の違和感が強いなどの課題がありました。
子ども用マウスピース型矯正装置(インビザラインファースト)は、3D光学スキャンとAIシミュレーション技術を活用することで、より計画的で予測可能な治療が可能になっています。
子ども用マウスピース型矯正装置(インビザラインファースト)の特徴
子ども用マウスピース型矯正装置(インビザラインファースト)は、
- 【歯列の拡大】
横幅不足を補正し、永久歯が生えるスペースを確保 - 【軽度の叢生(ガタガタ)の改善】
乳歯と永久歯が混在する段階から歯列を整える - 【前歯の位置コントロール】
出っ歯や反対咬合の傾向を早期に抑制 - 【咬合誘導】
上下の噛み合わせを将来の永久歯に適した状態に導く
をすることが可能です。これらは従来のプレート型矯正装置(拡大床)では難しかった領域までカバーできる点が大きな強みです。
メリット
デジタル精密管理
3Dスキャナー(iTero)による光学スキャン → ClinCheckによる3Dシミュレーションで、歯の動きを段階的に可視化。予測性が高く、医師・保護者・お子さまがゴールを共有できます。
多方向の歯の移動が可能
床矯正が「横への拡大」に限られるのに対し、インビザラインファーストは前後・上下・回転など多様な歯の移動が可能です。
装置の衛生性
取り外し式で清掃性が高く、虫歯や歯肉炎リスクを下げます。。これは小児矯正において非常に重要です。
成長に合わせた柔軟性
お子さまの顎の成長に応じて、追加アライナーで対応が可能。従来の装置のように大掛かりな再製作が不要です。
デメリット・課題
装着時間の遵守
1日20時間以上の装着が必須。特に小児の場合、保護者の管理が欠かせません。
適応の限界
骨格性の反対咬合や重度の開咬などは、外科的矯正や他の装置との併用が必要です。
費用面
デジタル機材・海外ラボ製作コストが反映されるため、従来の小児矯正より高額。
他の小児矯正装置との比較
| 装置 | 主な作用 | 得意分野 | 限界 |
|---|---|---|---|
| インビザライン ファースト |
歯の3次元的移動 | 叢生・咬合誘導・歯列拡大 | 装着時間を守れない症例 |
| 床矯正 | 歯列の横方向の拡大 | 上顎幅の不足 | 前後移動や細かい歯の 回転には不向き |
| 固定式拡大装置 | 急速拡大 | 上顎骨幅の不足 | 清掃性が悪く 虫歯リスクが高い |
| リンガルアーチ | 歯列保持・スペース確保 | 永久歯萌出スペースの維持 | 歯列の積極的な 配列改善は不可 |
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治療期間と予測性
期間
6か月〜18か月程度
(平均的には約1年)
シミュレーションの精度
研究報告によれば、アライナー矯正の予測精度は約70〜80%とされ、特に小児では歯の萌出・顎成長による変動を考慮して計画修正が必要です。
再アライナー
再アライナー(追加アライナー)の使用により、成長変化に対応可能。
よくある質問(Q&A)
将来の本格矯正は必要ですか?
すべての症例で必要なくなるわけではありません。ただし、歯列や顎の成長を適切に誘導することで、抜歯矯正や外科矯正の可能性を減らすことができます。
床矯正との違いは何ですか?
床矯正は主に「横に広げる」動きに限られますが、インビザラインファーストは多方向の歯の移動が可能です。
成長が止まっても使えますか?
いいえ。インビザラインファーストは小児専用です。永久歯が揃った後は、大人用の「インビザライン」へ移行します。
初診相談について
当院では、小児矯正を検討されている保護者の方のために初診相談を実施しています。
- 現在の歯列・顎の成長状態を3Dスキャンで確認
- 成長予測を踏まえた治療計画をご提案
- 費用・期間を分かりやすくご説明
「いつ始めるのがベストか?」を明確にするためにも、まずはお気軽にご相談ください。